販促の手法にはどのようなものがあるか
販促の手法にもさまざまなものがあります。それは「ビジネスのカタチ」によってそれぞれ違うものです。販促を考えるうえで大切なことは、そのビジネスにおいては何が大切なのかということ、何が適しているのかを考えることでしょう。
まずはビジネスのカタチ、どのような方法で売上を上げているのかということを考えた方がいいでしょう。たとえば対法人のビジネスがメインで、大口の顧客から継続的に費用を徴収しているのか、それとも完全にB to Cで、一般ユーザーに対して販売することをメインとしているのか、自分が関わっているビジネス、自分が関わっている商売の「原理」をまず考えてみましょう。そのスタイルによって、どのような販促が効果的なのかがわかるはずです。また、顧客単価も重要です。一件の成約でどれだけの売上が立つのか、把握しておく必要があるでしょう。
例えば対法人のビジネスでは、いくら街頭でティッシュを配ったところで意味がありません。街頭でティッシュを受け取る人の中には、もしかするとそのビジネスで顧客となり得る立場の人もいるかもしれません。ですが、それは「可能性」であり、「確率は低い」ものかもしれません。つまり、「わからない」ということです。それよりも、ターゲットにする会社の所在地は簡単に突き止めることが可能です。会社が「どこにあるのか」ということは調べればわかることなのです。その会社の周囲でティッシュやビラを配り、「いつか担当者が受け取ってくれるのではないか」と考えるよりも、その会社に直接電話なり訪問なり、アプローチした方が効率的です。それは「営業」の手法になってしまうのですが、直接訪問したりテレアポのアプローチをかけたりするのでは「一発勝負になってしまう」というのであれば、そこに「一工夫」足せばいいのです。それが「販促」です。
例えばその会社の、ターゲットしている部署の担当者が好みそうな「セミナー」を開催するなど、あるいは同様の「ノウハウ」こめた冊子を配布するなどです。どうにかして「興味」を持ってくれないかどうか、どうにかして「気にしてくれる」ことはないかと知恵を絞るのが「販促」です。
これを対一般ユーザーに置き換えると、ただ「チラシを配布すれば良い」とか、「ティッシュを配れば良い」というわけにはいきません。まずは「ターゲット」を定めること、そしてそのターゲットがどのような好みを持っているのかということ、それらの属性からどのような「打ち手」で振り向いてもらうのかということを考える必要があるのです。それはある意味法人向けの営業と変わることはないのです。ただ相手が多すぎて、「あんな人もいる、こんな人もいる」という得体のしれない「世間」が相手になってしまうから、「確率」のハナシしかできなくなってしまうのですが、その世間を細分化していくとひとりの「人」にたどり着きます。その「人」は趣味嗜好を持っていて、仕事もしていて、日々何かを考え日々何かを感じ、「生きている」人です。その人が何を求めているのか、その人に何を買ってもらえばいいのか、どのようなモノを提供することで、その人の新しい暮らし、感動を演出することができるのか、それを考えることができるはずです。
つまり、販促の方法とは、その手段が大切なのではなく、それを受け止める「人」のことを考えなければ何事も意味がないということを知っておくべきでしょう。